Avalon Hill ビスマルクの戦い

にしさんとstr_takeshiさんとAHビスマルクの戦い(基本ルール)をやりました。(^_^) 高校生の頃、初めてプレイしたウォーゲームで、友人と夢中になって遊んだ、思い出の一品です。あれから30年以上経ちましたが、あの頃ビスマルクをプレイして体験したような感動や興奮は、なかなか味わうことができていません。GMTのEmpire of the Sunくらいでしょうか。

今回は、茨城会のにしさんと、str_takeshiさんが対戦することになり、sinyamagは観察者として参加しました。ダブルブラインドのゲームなので、お互いに捜索する場所をコールし合うわけですが、本当はsinayamgがレフリーをして、コールしないでも捜索が可能にすればよかったかもしれません。ただ、str_takeshiさんは全くの初めて、にしさんもまだ数回しか経験していないという状況なので、基本に忠実に、お互いコールし合う普通のやり方でプレイしていただきました。str_takeshiさんは、1941年5月22日のノルウェー、ベルゲン港から、ドイツ戦艦ビスマルクと重巡プリンツオイゲンを出港させます。初回移動ボーナスで、燃料度2を消費して、5ゾーン移動。視界度は4のため、比較的晴れていて、捜索がしやすい状況。また、str_takeshiさんは、トロンヘイムから長距離偵察機と陸上爆撃機を出撃させ、フェロー諸島東で、あわよくば英軍艦艇を発見し、見つけたら即攻撃できるように期待します。



一方、にしさんは、これまで何回かビスマルクの独軍を担当したことはありますが、英軍は初めて。扱う船の数が多いため、燃料のチェックやら、航空機の帰投ターンやら、いろいろと大変です。英軍の初期配置です。この他に、スカパフロー、エール、プリマスに、陸上爆撃機1個、長距離偵察機2個ずつ。ジブラルタルとハバルフィヨルド(アイスランド)に、長距離偵察機1個ずつを有しています。ルールで、ドイツ艦がベルゲンを出港したとわかるまで、本国艦隊やレパルスは動けません。


にしさんは、スカパフローから爆撃機と長距離偵察機を全部哨戒モードにして発進させ、単独で捜索力4以上にして、3カ所を捜索します。ハバルフィヨルド、エール、プリマスからも長距離偵察機が1個ずつ発進。しかし、ドイツ艦隊(C15)の位置ははずしました。


次のターン、視界度が悪くなりました。str_takeshiさんは艦隊を西に移動させ、今度はベルゲンからの爆撃機と偵察機のコンボでフェロー諸島西を捜索、しかしイギリス艦は発見できず。


にしさんは偵察機を哨戒モードにして捜索に当たりますが、惜しいところで、ドイツ艦隊を取り逃がします。


str_takeshiさんは天候が悪くなったため、当初の予定を変えて、アイスランド北ではなく、南側を抜けて大西洋に脱出を図ります。この白いマーカーは、英軍が捜索をコールした場所を忘れないための工夫です。さすが、str_takeshiさん。


にしさんはビスマルクがまだベルゲン付近にいるものと思って、もっと北東の方を捜索しています。この後、天候が急速に悪化して、ほとんど捜索ができない状況になります。独軍にとっては非常に有利。


ドイツ艦隊は、ついに大西洋に侵入しました。


その頃、英軍はグリーンランド海峡出口で網を張り、ようやく霧が晴れたベルゲンを捜索します。これでドイツ艦がいないことがようやくわかり、本国艦隊が出港できることに・・・ (^_^; もう12ターンくらい経過しています。


この後も天候が悪く、ほとんど捜索できない状況が続きます。その間にドイツ艦隊は分離し、ビスマルクとプリンツオイゲンは、それぞれ英軍常時哨戒網の西に抜けます。大西洋航路の近くで哨戒モードになり、船団を待ち構える両艦。そして第17ターン(5月24日16時)に、ついにビスマルクが船団をJ6で発見、これを撃滅しました。これでドイツ軍に6VP。この次のターンは、ビスマルクは動くことが出来ません。


しかし、英軍はビスマルクから遙か遠くにいて、これを捕捉できません。悪天候が全てのつまづきの元です。


str_takeshiさんは、プリンツオイゲンを北、ビスマルクを南に移動させます。これで、押し寄せてくる英艦隊をうまくかわせるか?


わらわらと押し寄せる英艦隊。しかし、やはりこの時も天候が悪く、あまり捜索できない状況が続きました。


英軍が捜索している海域をマークしながら、逃避行を続けるビスマルク。今度はアフリカ航路を狙う模様。プリンツオイゲンも、隙あらば南下して、もう一度大西洋航路を狙うのか。


ようやく視界度が上がってきて、捜索ができる状況になってきました。にしさんは、アフリカ航路沿いをまとめて捜索して、ドイツ艦発見を願います。


それをかわして、さらに南下するビスマルク。プリンツオイゲンも南下してきました。


第24ターン(5月25日20時)、プリンツオイゲンがアイスランド南西で、天候がよくなったため、イギリス軍の常時哨戒網に捕捉されてしまいました。しかし、またもや、英軍は遠く離れていて、プリンツオイゲンをすぐには攻撃できません。


英軍からすると、プリンツオイゲンは再び大西洋航路を狙うのか、ベルゲンに帰港しようとしているのか、判断に迷うところです。所在不明のビスマルクは、おそらく南西方面にいるらしいとはわかっていますが、それもあるため、艦隊を全部プリンツオイゲン追跡にまわすわけにもいかず・・・ (^_^; しかし、再び、第26ターンに、H12でプリンツオイゲンを常時哨戒で発見します。この位置は、周囲1ゾーン以内という不確実なものなので、実際はこの近くにいるらしいということしかわかりません。天気がよい時に、ドイツ艦がイギリスの近くをうろうろすると、すぐにこうやって見つかってしまいます。なので、白丸で示された英軍常時哨戒網の西側で活動しないといけないわけです。


一方、トムとジェリーのように鬼ごっこを楽しんでいるstr_takeshiさんは、ビスマルクへの圧力を減らすべく、プリンツオイゲンをオトリにして、イギリス艦隊を北に引き上げようとしています。この後、ビスマルクが東に進んで、最後にもう一回船団攻撃をもくろんでいる模様。


第34ターンでゲームは終了になりますが、これは32ターンの様子。プリンツオイゲンは毎ターン2ゾーンずつ移動できるため、英艦隊は普通では追いつけません。ここにいたる途中で索敵により位置が暴露した時、空母ビクトリアスが、距離5ゾーンで雷撃機を2ユニット飛ばしてプリンツオイゲンを攻撃しましたが、滞空時間1ターン、航続距離5なので、この航空機ユニットは片道特攻。雷撃を4回振りましたが、出目は全てはずれ。航空2ユニットの損失で、独軍に4VPが入ってしまいました。ツキがないと、天を仰ぐにしさん。しかも、ビスマルクは史実通りブレストかサンナゼールに戻る筈だと何故か勘違いされ、艦隊を東に進めて捜索しています。コールされた場所から英艦隊の動きを推測して、こっそりアフリカ航路に近寄るビスマルク。あとは、チャンステーブルでラッキーならば、もう一回船団撃滅できるかも。


英軍はプリンツオイゲンがベルゲンに向かっているらしいと判断、捜索を強化します。しかしこの後一時的に天候がくずれたため、なかなか捕捉できません。


ドイツ軍は、英艦隊がフランス沿岸に近づいてきていることを知り、ボルドー、サンナゼール、ブレストの各航空基地から陸上爆撃機を飛ばします。これが、偶然に単独行動中のCAサフォークを発見、そのまま空襲します。これが見事に命中して、サフォークは船体損害1を受け、中破してしまいます。これでドイツ軍に1VP。


結局、ビスマルクは最後まで再発見されませんでした。そのため、水上戦闘が起こらず、やや欲求不満のゲームとなってしまいました。最後、にしさんはビスマルクの行動を正しく予測して、いったん捜索を打ち切って、フランスに向かっていた艦隊を西に戻して、一気にアフリカ航路沿いを捜索しようとしたのですが、惜しいことに最後に天候が少し悪化して、捜索しきれませんでした。隣のゾーンには巡洋艦エジンバラがいたのですが・・・。(^_^; 残念。


最終的なVPは、イギリスが0点、ドイツが16点で、str_takeshiさんの勝利となりました。(^_^) せっかく3人いたのですから、レフリーが索敵を担当して、ゾーンコールしなければ、もう少し違った展開になったものと思われます。あと、序盤に天候が悪くなってしまうと、ずっと悪いままになりやすいので、ゲームが動かなくなってしまいます。そのため、天候一時変化ルールがあるので、基本ゲームでもこのオプションを入れた方が面白い展開になるかもしれません。