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グルームヘイブン シナリオ14  クラグハート大活躍

注)このページの内容はネタバレ(Spoiler)を含んでいますので、これからプレイする予定の人は読まないことをお勧めします。
グルームヘイブンは、協力型のカードドリブン戦術級ダンジョン探索ゲームです。ディセントと近いフレイバーですが、ダンジョンマスターがいないシステムなので、2〜4人のプレイヤーが協力してシナリオクリアを目指すことができます。シナリオにあらかじめ設定されたモンスターは特定のアルゴリズムで行動しますが、モンスター毎に8枚ある行動カードによってランダムな動きをしますので、予想外のアクションをしてきたりして気が抜けません。私たちのパーティは、岩石人間のクラグハート(まあくん)、三つ角巨人族アイノックスのブルート(もろさん)、機械オタク小人のティンカラー(おかさん)、謎の長命クリスタル魔法使いのスペルウィーバー(私)の4人です。ゲームには全部で95個のシナリオが含まれており、シナリオの進め方やパーティの選択によりいろいろとストーリーは分岐します。全部コンプするのに1年はかかるという噂も・・・。私たちはこの2月からプレイを始め、これが6回目のセッション、プレイした順番としては13番目のシナリオになります。
 このシナリオは、逃げてしまった敵のボスを探すために予言者ヘイルに助けを求めたところ頼まれたクエストで、この洞窟の中にある宝のオーブを持ち帰る、早い話がそこにいるモンスターを全滅させるのが目的です。
 グルームヘイブンでは、各ターンにキャラと各種モンスターが行動する順番を、それぞれのアクションカードに記されたイニシアティブ値で管理します。数値が小さい順番にプレイしていくのですが、普通にやるとこれがとても面倒くさい。あまりに面倒くさすぎて、海外ではBloomhaven Helperというスマホアプリが開発され、それで一括処理する人が多いようです(笑)。でも私たちのグループは、デジタルにあらがって、おかさん手製のこの道具を使っています。

これは、四角い積み木の上部分にモンスターやキャラの画像(取り外し可能)をセットし、両サイドにはマグネットでつけた回転式ダイヤルがあります。各キャラとモンスターのイニシアティブ値をこのダイヤルでセットして並べれば、順番は一目瞭然。このケースでは、一番最初に狼さんが行動し、次にブルート、クラグハート、ティンカラー、生ける亡霊、スペルウィーバーの順ということになります。この道具をおかさんが作ってくれたおかげで、ゲームが信じられないくらいやりやすくなりました。モンスターが変われば、上の画像を差し替えるだけでOK。各モンスター毎の画像を印刷して用意してありますので、シナリオ途中で新しいモンスターが出てきてもすぐに対応できます。この発明はすごい、すごすぎるぞ、おかさん! (^_^)
 さて、さすがに狼は素早い。黄色ベースのリーダーが2体、灰色ベースの4体がいきなり前進してきて、こちらを先制攻撃します。前衛のブルートとクラグハートはそれぞれ負傷。この狼たちは、リーダーも部下もHPは8。こちらが近接攻撃をすると、反撃ダメージをくらってしまいます。

 ブルートは突き刺し攻撃で1体に2ダメージ、クラグハートは塵旋風を使い4体の敵に0〜2ダメージを与え、錯乱させます。ティンカラーも2体に攻撃できるカードを使いますが、この時の出目がx2と+3で、4〜5ダメージを与えます。その後、スペルウィーバーが4ダメージの遠距離攻撃を使ってリーダー狼1体を倒します。そして、自分の右側に召喚獣を呼び出します。これは、射程2、攻撃力3の強力な助っ人ですが、HPが2しかないので、攻撃されるとすぐに消えてしまいます。

 この後、残った狼との戦闘がしばらく続きますが、ティンカラーはその混乱を抜け出て前に進み、後ろにいた生ける亡霊に対していきなり貫通の弓を使った範囲攻撃を行い、全滅させます。この敵は装甲2とか3を持っているので、普通は攻撃がなかなか通りません。でも、貫通の弓はその装甲を完全に無視できるという必殺アイテムで、ゲーム中1回しか使えません。ティンカラーはこんな早いタイミングで切り札を使ってしまいました。そして、まだ後ろで仲間が戦っているのに、次の部屋に続くドアを開けてしまいます。まだ第3ラウンドなのに。次の部屋には、氷雪の魔神リーダー2体と部下2体、生ける亡霊のリーダー1体がいました。(^_^;

氷雪の魔神の移動距離を測っていったん下がり、ティンカラーはバトルポッドという召喚獣を出します。また氷雪の魔神リーダーに対して、威力は弱いけど足止め攻撃を加えます。この氷雪の魔神リーダーはHPが14。部下はHP 8。氷に触れると手がしびれてしまうので、リーダーは反撃3、部下は反撃2を持っています。

仲間が狼を倒してやっとティンカラーに追いついてきましたが、スペルウィーバーはなぜか後ろの方でもたもたしています。スペルウィーバーは手札の数が少ないので、すぐに休憩を取らないといけないのですが、通常だと小休憩するところを、なぜか毎回ターンを消費する大休憩をしています。

 やっと前衛の二人が氷雪の魔神との戦闘に突入しました。と思ったら、ブルートは手札がなくなり、大休憩をしていたりします(笑)。ティンカラーはここで透明になる不可視のマントを使って消え失せます。ゲーム中一回しか使えない切り札をなぜここで?彼はなりふり構わず、ひたすら前に進もうとしている模様です。

ここでクラグハートが面白い攻撃をしました。上の画像で氷雪の魔神リーダー(残りHP 7)は石筍に隣接していたのですが、29番の移動2の後で隣接する敵(と仲間)全てに1ダメージを与え、その後57番の放り投げで攻撃3をした後、後ろに1ヘクス押し出しました。通常だと後ろに石筍のような移動不可の障害物があれば押し出すことはできませんが、クラグハートのこのカードの特殊効果は、石筍を破壊して押し出された敵に2ダメージ(さらにクラグハートに経験値1点)を与えます。このように、このゲームでは各ラウンドに各自は手札から2枚を出して、1枚の上のボックスと1枚の下のボックスのアクションを実行します。この組み合わせで実に多彩な行動ができるため、面白いわけです。

ようやく氷雪の魔神をあらかた片付け、後ろから来た生ける亡霊と戦おうかというところで、ティンカラーはまたドアをすり抜けて、生ける亡霊の攻撃を受けつつも前進します。

そして、「後は任せた」とセリフを残してロケットブーツで大ジャンプ。一気に次の部屋のドアまで行って扉を開けてしまいます。まだこっちの敵は残っているんですけど・・・(汗)。

最後の部屋には生ける亡霊4体、狼2体、氷雪の魔神3体がいました。リーダーは魔神の1体だけ。これからたこ殴りされたら、ティンカラーはあっという間に蒸発してしまいます。というわけで、敵を引き連れて下がってくるティンカラー。みんなの彼を見る視線は冷たい(笑)。

さて、シナリオの最終局面ですが、ここで一番の強敵となるのは、4体の生ける亡霊でしょう。HPは3しかありませんが、装甲2を持っているので、こちらの攻撃が2ずつ差し引かれてしまいます。こちらの攻撃は平均3ダメージくらいなので、なかなか生ける亡霊には効きません。ところが、ここでクラグハートが勇ましく前に出ました。そして、次のラウンドの早いイニシアティブで、反撃3、射程3のアクションを起動。

敵は、一番近いところにいるキャラをイニシアティブの早い順に攻撃するというアルゴリズムで行動するため、このラウンドの敵の攻撃は全てクラグハートに集中しました。狼2体と生ける亡霊4体が彼を攻撃します。狼の近接攻撃だけでなく、生ける亡霊の射程3の遠距離攻撃に対しても射程3反撃3のダメージを与えます。反撃は相手の装甲を無視してダメージを与えるため、生ける亡霊たちは全て3ダメージを受けて、その場で消えてしまいました。狼も、すでに傷ついていたので、この反撃により2体が倒れます。なんと、まあくんは一回の攻撃で6体の敵を倒すという、ゲームレコードを作ってしまいました。(^_^)

 いきなりすっきりしてしまった盤面。残ったのは氷雪の魔神3体だけなので、4人がたこ殴りにします。最後の部屋の左奥には宝箱が見えているし、モンスターを倒したところに落ちるコインもまだたくさん残っているわけで、普通ならここからはゆっくりプレイしてお金集めや宝箱あさりをする局面ですが、これまでずっと後ろにいて戦闘に参加できないでいたスペルウィーバーが、ストレス発散で必殺技の火炎のオーブを発動させてしまいます。

すでに傷ついていた氷雪の魔神たちはこの攻撃で3体まとめて昇天してしまいました。これで、床に残ったコインも宝箱も回収できずに、シナリオ終了。みんなから冷たい視線を浴びるのは、スペルウィーバーになってしまいました(汗)。
 でも、一応最後の部屋から青く光るオーブを回収して、予言者ヘイルに渡すと、向上の力という世界の変革が発生しました。これからは、プレイヤーはお金を払うことで、能力カードを強く改造できるようになります。ますますお金集めに気合いが入るというものです(笑)。
 さて、クリアの後明らかになったのは、ティンカラーのこのシナリオにおける戦闘目的が「盤面に常に敵が存在すること」だということでした。このゲームは、シナリオを始める前に各人が戦闘目的カードを2枚引いて、そのうちの1枚を残します。カードにはさまざまな条件が書かれていて、その条件をクリアすると、成長にボーナスが得られるようになっています。他のプレイヤーはそのカードの中身を知ることができないので、ティンカラーの謎の突進のようなことが起きるわけです。ちなみに、スペルウィーバーの戦闘目的は「ゲーム中、小休憩をしないこと」でした。だから大休憩ばかりして、皆から遅れていたんですね(汗)。

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